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広島平和学習感想文(2023年度) 広島から帰って来て~大東亜共栄圏と日本の平和 

 今回広島に行って、自分自身について気づいたことがある。それは、自分は太平洋戦争について、日本の加害の歴史にとても興味があるということ。私は日本人ではあるけれども、韓国人被爆者を慰霊する碑は、特に自分の心に残る。

 それには、自分が東アジア圏に住んでいたこととBTSのファンであることが関係している。香港という国は、大英帝国植民地時代に日本にも占領されていたことがあり、現在ある中心部の大通りには、日本の元号の名前がつけられていたという。またBTSは今までに何度か反日的な言動で炎上したことがある。二〇一八年、メンバーの一人であるジミンが「朝鮮」「自由」「独立」などの言葉と共にきのこ雲がプリントされたTシャツを着たときには、予定されていた日本公演がキャンセルされるほどだった。

 日本でいう敗戦記念(一般的には終戦かもしれないが、自分としては、日本が戦争をして敗れたということに重点を置くので敗戦としている)の日は、韓国においては「光復節」という国民の祝日となっている。「日本の支配が終わって、光を取り戻した」ということを国民全体の祝日として祝う。また、今は少し緩くなったとはいえ、「反日教育」というものはまだ存在する。
 正直に言えば、韓国に住む多くの人が原爆に対して肯定的な考えを持つのも分からなくもない。あれだけ多くの人間が殺されたり搾取されて、今でもその傷を心に負う人々が多くいるのだから。人間として、加害者を憎悪するというのはごく自然なことだろう。その上、加害者が謝罪さえもしてくれないのだから、原爆とそれを落としたアメリカへの感謝が今もあるのは、理解できなくもないのだ。

 しかし自分が今回、資料館や豊永惠三郎先生の話の中で朝鮮人被爆者のことを多く聞く中で、原爆の肯定化はやはり違うと考えた。韓国の反日教育が無残に亡くなった同胞のことを思って行われているものであるとするならば、「原爆で亡くなった同胞もいるにもかかわらず、原爆を肯定するのか」と聞きたくなってしまう。同胞思いであるなら、原爆で亡くなった朝鮮人が多くいることを覚えて、原爆を否定するのが自然ではないだろうか。

 自分にとって、原子爆弾は全ての国の全ての人の間で否定されるべきものだ。加害者であろうと被害者であろうと、核兵器を持つ国であろうとなかろうと、核の傘に守られている国であろうとなかろうと、原爆を含む核兵器の肯定化だけは絶対におかしいと思う。

 しかし、原子爆弾を落とされた唯一の国である日本の政府が何かアクションを起こしていかない限りは、他の国も行動しないだろう。だから国民が動かなければいけない。世界平和に働きかけるために、今平和学習をしているのだろう。

 香港や韓国を含む東アジア圏との関係を考える上では戦争も関わってくる。身近な国だからこそ、特にしっかり考えたい。東アジアのいろいろなところに知り合いや友達がいるからこそ、より意識的になりたいと感じた。

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