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卒業生感話(2010年度⑥)

言葉って素敵だ。色があり、力があり、命がある。光と影も。言葉にならない言葉もある。単なる情報伝達じゃない。命を持っていて言葉だ。色々な言葉に流され、傷つけられ、支えられ、愛をもらった。それはやっぱり紙に書かれた文字からではなく、人の口からの言葉、そして神の言葉による分厚い本からだった。
 
耳を澄ますと…。この山に響く音に惹かれた。香りがあり生きている。鳥の囀り、風の声、時々聞こえてくる列車の音、鍵盤の上を踊る音、ささやくような歌声、静寂の中の星のざわめき、燃える薪の声、パンの膨らむ音。ここに来て自然の音、自然な音が好きになった。生の音を大切にする精神が僕を洗い流した。機械などを通した音ではない飾り気のない生の音に素朴な美しさがあり、それが一番素直に心に響き、伝わることを感じた。自然の音、これが神さまの作った最初の音楽だってことを知った。
 
ハイチーズ。カメラの向こうの笑顔、不器用な笑顔からはじけた笑顔。命あるものから生まれた笑顔は、どんな時も人を僕を温かくする人類共通の宝物だ。愛真を彩る笑顔が僕は大好きだ。もちろん笑ってばっかりじゃいけないのも知っている。それでも僕は、その笑顔たちに助けられ、また笑顔をもらった。
 
ハレルヤ、天の父なる神さま。言葉、音、笑顔、命を持ったたくさんのものに僕は支えられました。僕にも命があるからです。祈りは神様との唯一で最大のコミュニケーション法だ。神様はいつも一緒にいてくれる証として、祈ることを許してくれた。
 
三年間、僕は喜び、祈り、感謝するということを心に留め続けてきた。このことを通して、何か自分に変化があったかというと、そうでもない。しかし分かったことが一つある。神様は、喜び、祈り、感謝することを求めておられるということ、それだけ。それだけのことが僕にできる最高の賛美だということ。
 
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